第25回仙台哲学カフェ

■日時:2012年11月18日(日)11:00〜13:00
■場所:カフェベローチェ 仙台駅東口駅前店
地図:http://www.chatnoir-jp.com/shop/tenpo_detail.php?bmncd=396
■参加費:無料(飲食物はお店でご購入ください)

【第25回テーマ:〈自然〉って何だろう】

前回テーマ「身体にどこまで手を加えられるか?」で、ヒゲや髪だってある程度整えたものを〈自然〉とみなしているだけ。〈自然〉かそうでないかは都合良く決めたものでしかない。なのに、入れ墨や美容整形、厚化粧などへの抵抗感は「より〈自然〉であるほうが良い」という前提が共有されているからで(「ナチュラルメイク」なんて言葉もありますね)、それはなぜ? という問いかけがありました。
今回はこれをもうすこし、掘り下げてみようと思います。


東北には〈自然〉がいっぱい、というときに思い浮かべる光景は、田んぼや畑と、スギやヒノキ、カラマツが植わった山、かつて炭焼きをしたり薪をとっていた雑木林といった、人の手の入った環境ではないでしょうか。しかし、そんな日本の「里山」は、生物多様性が持続的に維持された、世界でも有数のすぐれた自然環境であるともされています。

津波で失った地形や動植物を再生する模索が始まっています。松林だったところに、「その土地本来の森林」になるように木を植える計画は、〈自然〉だから、いい? 松林は〈自然〉ではない?
〈自然〉がよいものだとすると、砂浜だったところに人工の砂浜を造成する計画や、陸前高田の一本松を人工的に遺すことは、どう考えたらいい?

昨今の行きすぎた放射能忌避、風評被害もまた、あいまいなまま〈自然〉がいちばん、と思い込んでいるゆえの悲劇といえないでしょうか。


なんとなく「よいもの」と思っていた〈自然〉って、何だろう。
一緒に考えてみませんか。